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小山総業のよもやま話~多様化~

皆さんこんにちは!

株式会社小山総業、更新担当の中西です。

 

 

さて今回は

~多様化~

ということで、その多様化の現状と背景について、深く掘り下げていきます。

 

建設現場における「縁の下の力持ち」といえば、足場工事。高所作業を支える仮設構造としての役割にとどまらず、安全性・効率性・施工品質を大きく左右する重要な工事です。近年では、工法・設計・資材・用途・社会的ニーズの多様化に伴い、足場工事も高度に進化しています。


1. 工法の多様化 ― 用途と構造に応じた選択肢

足場工事は、施工対象の建築物や作業内容によって工法を使い分ける必要があります。

  • 枠組足場:中高層ビルや集合住宅などに多用される標準的工法。

  • くさび式足場(ビケ足場):戸建て住宅や狭小地に適した、組立・解体の迅速性が特徴。

  • 吊り足場・移動式足場・ステージ足場:橋梁、プラント、高架施設、イベント会場など、特殊な場所での柔軟な対応が可能。

  • 先行手すり工法:高所作業時の墜落防止対策として、安全性が高評価。

現場ごとに最適な足場を選ぶ“設計力”が重要な時代となっています。


2. 建物用途ごとのニーズ対応

足場は建物の種類や規模によって設計も大きく変わります。

  • 住宅建築:迅速な組立・解体、静音施工、敷地制約への対応が重要。

  • 商業施設:通行者への配慮、防音・防塵・景観対策の必要性。

  • 病院・学校・官公庁:高い安全性と衛生対応、夜間・休日工事の柔軟性が求められる。

  • 工場・インフラ施設:特殊構造・設備との干渉を避ける設計と、常設利用に近い耐久性。

足場工事はもはや「単なる仮設」ではなく、現場の特徴と社会的背景に応じた“個別解”が求められる工程です。


3. 安全性の強化とデジタル化の進展

近年の足場工事では、作業員の安全確保と同時に効率化も進められています。

  • 墜落防止のための先行手すり・階段設置の義務化

  • 安全帯フック用支柱・パネル式の養生材

  • 足場構成や強度計算の3D設計・BIM連携

  • 現場進捗や危険予知を可視化するアプリの活用

こうした取り組みにより、労災リスクの低減と作業効率の向上が同時に図られています。


4. 資材・環境対応の多様化

足場資材もまた進化を遂げています。

  • 軽量高強度アルミ合金製足場の普及

  • 樹脂製・リサイクル可能な床材

  • 防音・防塵・飛散防止用の高性能シート

  • 再利用性の高いモジュール化構成で廃材削減

これにより、環境への配慮と作業負担の軽減が両立可能となってきています。


5. 社会ニーズへの適応 ― 高齢化・人手不足・女性活躍

  • 軽量化による高齢作業員・女性作業員への配慮

  • 施工手順のマニュアル化と教育ツールの普及

  • 狭小地・高密度住宅地での“静かで速い”足場設置への需要

足場工事は、単なる仮設構造物の組立から、「社会的配慮を要するインフラ技術」へと変貌を遂げています。


足場工事は、「上にある建築の陰」に隠れがちですが、その品質と設計の良否が建物全体の施工効率・安全性・品質に直結します。工法の選択肢、設計技術、安全管理、資材調達、さらには社会背景にまで対応する“多様性”をもった分野であり、これからも建築現場の土台として進化を続けることでしょう。

 

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